日本政策金融公庫 借入申込書を不備なく仕上げる方法

日本政策金融公庫 借入申込書を不備なく仕上げる方法

日本政策金融公庫の融資を申し込む際には「借入申込書」を作成する必要があります。
以下では、この借入申込書を記載するにあたっての注意点を確認したいと思います。

なお、日本政策金融公庫の国民生活事業における借入申込書は下記からダウンロードできます。

(借入申込書)
https://www.jfc.go.jp/n/service/pdf/mousikomi190701_dl.pdf

(記載例)
https://www.jfc.go.jp/n/service/pdf/kinyurei190701.pdf

お申込人名と印鑑について

個人事業主の場合は、屋号と個人事業主名を記入します。
また、法人の場合は、法人名と代表者名を記入します。
屋号や法人名はゴム印などでも構いませんが、個人事業主名、法人の代表者名は自署で記入することになっています。

印鑑については借入申込の段階では認印でも構いませんが、金銭消費貸借契約の締結時には実印が必要となりますので、個人事業主、法人とも印鑑証明書を取得するとともに、実印を準備しておきましょう。

お申込金額

「お申込金額」欄には借入希望額を記載します。
その際、創業計画書などに記載した必要な借入金額と整合するように記載しなければなりません。

ただし、日本政策金融公庫で審査した結果、融資金額が減額されることもありますので、その点は心積もりをしておきましょう。

お借入希望日

「お借入希望日」はあくまで希望日ですので、好きな日程を記載して問題ありません。
目安としては、面談日程から2週間~3週間後にあたる日を記載するのがスケジュール的に無理のない日程となります。

ご希望の返済期間

「ご希望の返済期間」欄には何年で返済するのかを記載します。
返済期間を検討する際には、毎月いくらなら無理なく返済できるのかを考える必要があります。
目安としては、運転資金であれば最長7年、設備資金であれば最長10年と考えるとよいでしょう(運転資金、設備資金の違いについては後述)。

返済期間を長くすれば、毎月の返済は楽になりますが、融資期間を通じた返済総額は利息分だけ多くなります。返済期間を短くすることで早く返済実績を作り、次の融資につなげるという考え方もあるでしょう。

また、返済期間以外に「据置期間」を記載する箇所があります。
据置期間とは元本の返済を猶予してもらえる期間です。
たとえば、据置期間3か月であれば、最初の3か月間は利息の返済だけすれば良いことになります。

据置期間は、事業が軌道に乗るまでどの程度かかるのかを目安に決定します。
ただし、長くても6ヶ月程度にしておくのが無難といえます。

運転資金、設備資金について

一般に、金融機関が融資を行う際には資金使途(お金の使い道)を重点的にチェックします。
これは資金使途によって回収可能性や返済期間が異なるためです。
事業融資における資金使途としては、通常、「運転資金」と「設備資金」が考えられます。

このうち、運転資金とは、原料や商品などの仕入、毎月の経費の支払など日々の営業サイクルで使用される資金のことを指します。
これに対して、設備資金とは、店舗や事務所の新装・改装、機械や車両の購入など設備投資に使用される資金のことを指します。

設備は長期間にわたって使用するものですので、設備資金の返済期間も長くなることが一般的です。
逆に、運転資金の返済期間は比較的短くなります。

運転資金と設備資金の記載方法がよくわからない場合には空欄にしておいても問題ありません。
公庫担当者がヒアリングして適切な額を記入してくれます。

まとめ

いずれの項目も記載例を参照しながら記入していくと良いでしょう。
もし間違っていたとしても、公庫担当者が教えてくれますので、必要以上に心配することはありません。
公庫に訪問する際には、訂正印が必要になる場合があるので、印鑑を持参するようにしてください。