飲食店ってどうやって開業するの?最低限決めなくてはならない項目

飲食店ってどうやって開業するの?最低限決めなくてはならない項目

いつか自分のお店をもちたい、でもイメージがさっぱり涌いてこない…

一体何から計画すればいいのだろうか?
お金はどれだけ必要なのだろうか?

そんな方に、日本政策金融公庫が、融資取引先の指標として掲載している「新たに飲食業を始めるみなさまへ。創業の手引きプラス」が役立つでしょう。
融資を検討していなくても、全て開業にあたり重要な項目です。
準備不足の項目も、まだ準備できていない点として頭に入れておくようにするべきでしょう。
逆に一通り計画を立てられて、実行できれば、その時は日本政策金融公庫の創業融資がほぼ確実に採択されるという事になります。

「創業の手引きプラス」を詳しく解説

開業を目指して!

  • 開業する理由は明確ですか?
  • 開業する事業・業種について、経験や知識はありますか?
  • 事業を継続していく自信がありますか?
  • 家族の理解はありますか?
  • 創業場所は決まっていますか?
  • 必要な従業員は確保できますか?
  • セールスポイントはありますか?
  • 売上高や利益などを予測してみましたか?
  • 自己資金は準備していますか?
  • 事業計画書としてまとめてみましたか?

ここで、「創業場所は決まっていますか?」という質問に対して留意点があります。
日本政策金融公庫の創業融資を考えているならば、店舗物件に関わる内装工事費用や設備費用もすべて記入する必要があります。
但し、店舗物件は「決める」必要はありますが、「契約」してしまうと万が一融資がおりず、開業もままならなくなった時に問題になります。
不動産屋さんとよく話し合い「融資がおりたら、この物件を契約したい」という点をよく理解してもらう事が必要です。

販売計画

①だれが従業員は必要かどうか?家族のみでよいか?
②だれにどのような客層をターゲットにするのか明確にします。
③何を客層や立地条件などによって、セールスポイントとなるサービスを考えます。
④どのように券売機方式か、レジ精算方式か、お店にあった方法を検討します。
⑤どこで客層にマッチした立地を選びます。
⑥販売条件は現金のみなのか、カード決済を可能にするのか検討します。
⑦時間は営業時間はどうするか検討します。

②の「誰が」は、具体的にどんなお客さまに常連になって欲しいかイメージしてみましょう。
20代~30代の男女、というレベルではなく、「35歳、中堅会社員、男性、既婚者、会社帰り、」などです。
これをペルソナといいますが、このペルソナにターゲットを絞ると、客層のニーズが具体的に見えてきます。
客層を絞り過ぎて取りこぼすのではと不安になるかもしれませんが、具体的なニーズをくみ取ることで、まとまった客層を狙うことが出来ます。

仕入計画

①何を商品の確保は可能かどうか検討します。
②どこから安定供給してくれる仕入先を見つけましょう。
③どんな条件で現金払いか、買い掛けは可能かを確認します。
④計画的に過剰在庫は資金繰りを圧迫する要因です。計画的な仕入が大切です。

②の「どこから」では、良い仕入れ先を見つけることはとても重要です。
前職の経験の中で得た人脈等で、良い仕入れ先との出会いがあれば開業後かなり有利に働くでしょう。

・お店の近所の販売店(八百屋、スーパー、野菜直売をしているコンビニなど)
・卸売り業者や仕入れ業者を利用
・農家と直接交渉する
・市場で仕入れる
・ネット通販や食材の宅配サービス

など、形式は様々あります。

資金計画

必要な資金運転資金必要な資金金額調達の方法金額
設備資金店舗、機械、備品、車両など
(内訳)
万円自己資金万円
親、兄弟、知人、友人等からの借入万円
日本公庫からの借入万円
運転資金商品仕入れ、経費支払資金など
(内訳)
万円他の金融機関等からの借入万円
万円
合計万円万円

今すぐ数字を埋めようと思わず、必要な資金は上記のように構成されている事をまず理解しましょう。

売上予測

売上予測は以下の算式で求めます。

売上高 = 席数 × 満席率 × 回転率 × 客単価

席数は自分のお店の雰囲気や厨房面積でよく検討しましょう。
ゆったりとしたお店にするならば1.5席/坪、
よくあるお店の座席間隔を考えるならば2席/坪、
少し詰める程度ならば2.5席/坪程度です。
融資を検討している人も、そうでない人も、数値的な目安や根拠をしっかり持つことで開業後のお金の流れを掴めるようになります。

創業当初軌道に乗った後
売上高①万円万円
売上原価②万円万円
経費人件費万円万円
家賃万円万円
支払利息万円万円
その他万円万円
合計③万円万円
利益 ① - ② - ③万円万円

収支計画

軌道に乗るまでにかかる期間は6ヶ月という開業者が半数を超えます。
飲食業は、軌道にのってからこそやりたいメニューや、お店のスタイル実践できるものです。
軌道に乗るまでの資金計画もよく詰めておかないと、軌道に乗る前に失速してしまいます。

まとめ

開業計画がイメージ付いたのであれば、資金調達をどうするか検討しましょう。
飲食業を開業する際には、日本政策金融公庫の創業融資はとても適しています。
銀行では、実績のない開業者になかなか融資はしません。
日本公庫は、のびる会社(お店)をのばす という理念のもと融資をおこなっています。
実績のない新規開業者にも積極的な上、金利も低金利です。
借入は不安を伴うかもしれません。
しかし融資を受けてスピーディに軌道化することは長く愛されるお店を実現する為にも重要です。