経営力強化資金とは?

低利率&自己資金の要件がない&無担保・無保証!

個人や会社が新たに事業を始める場合、あるいは新規事業を立ち上げる場合、事業資金をいかに確保するかがポイントになります。
自己資金だけで必要な資金を賄うことは困難である場合、金融機関から融資を受ける必要があります。
この創業時あるいは新事業開拓時において、安い金利で、しかも無担保で借りることができる制度として「中小企業経営力強化資金」という制度があります。

中小企業経営力強化資金とは

中小企業経営力強化資金は、日本政策金融公庫から受けることができる融資制度の1つです。
新規事業の開拓、あるいは新規創業時において事業計画を策定し、認定支援機関*からの指導及び助言を受けている事業者が受けることができることとなっており、新規の起業家の方にとっては、かなり魅力的な創業融資の制度です。

※認定支援機関・・・中小企業者等の経営相談を受けるために一定レベル以上の専門知識や実務経験を有する者として国から認定を受けた支援機関のこと。経営革新等支援機関と呼ばれる場合もある。税理士や公認会計士などの会計に関する専門家、商工会や商工会議所、銀行などの金融機関、民間のコンサルティング会社などが認定されている。

中小企業経営力強化資金の概要

(1) 融資限度額

7,200万円(うち運転資金4,800万円)

(2) 年利率(平成28年12月9日現在)

① 2,000万円以内の無担保・無保証人部分
・基準利率……1.71~1.90%
・女性又は30歳未満か55歳以上の方で新たに事業を始める方や事業開始後概ね7年以内の方……1.31~1.50%
開業1年未満の場合、さらに0.2から0.3%低くなります。

② ①以外
通常の日本政策金融公庫融資と同様の利率

(3) 担保・保証人

2,000万円までは無担保、無保証人で利用可

(4) 資金使途

融資対象者の事業計画のために必要とする設備資金及び運転資金

中小企業経営力強化資金のメリット

(1) 低金利・・・通常の創業融資と比べて金利が低い

中小企業経営力強化資金の大きな魅力は金利が1.3~1.5%前後であり、創業融資としては超低金利の融資制度です。
この金利は、他の日本政策金融公庫の融資制度に比べて借入金利が安くなります。
例えば、通常の新創業融資制度で無担保・無保証人の場合の借入年利率は2.16~2.55%であるため半分程度の金利です。

(2) 無担保無保証・・・担保・保証人が2000万円まで実質不要

新創業融資は、表向きは限度額3000万円となっているが、日本政策金融公庫における支店で決済できる金額は1000万であるため、実質的には1000万円までが融資審査が通りやすい上限金額となっています。
これに比べて、経営力強化資金は、担保や連帯保証人が不要となる支店で決済できる上限が2000万円までとなっているため、新創業融資制度と比べて実質的な融資額が大きいと言えます。
さらに、提供できる担保などがあれば、もっと多くの融資額を調達できる可能性はあります。
なお、株式会社などの代表者保証も不要ですので、この点においては民間の金融機関の創業融資などと比べて大きなメリットであると言えます。

(3) 自己資金要件無し・・・自己資金の有無が貸出要件になっていない

制度上、自己資金の有無は貸出要件になっていません。
通常は必要資金の1/10の自己資金があることが貸出要件になっています。
ただし、事業計画上、自己資金が0というのはあまりに無謀であると言えます。
ある程度の自己資金(1/3程度)を用意した上で事業計画を作成することをおすすめします。

(4) 審査早い・・・審査がスムーズに進む場合が多い

この制度に限った話ではありませんが、認定支援機関の助言や指導を受けているということで審査がスムーズに進む場合が多いです。
これは事業計画の信頼性が助言や指導が無しの場合に比べて高いことが要因であると考えられます。

(5) 融資面以外での認定支援機関からのアドバイス

貸出条件となっている認定支援機関からの支援はメリットにもなります。
事業経営に不安を持っている場合でも、専門家が支援し、相談に乗ってくれます。
例えば税理士である認定支援機関の場合、融資以外にも税務面のアドバイスを受けることができる可能性があります。

中小企業経営力強化資金のデメリット

(1) フランチャイズ経営のための利用は不可

制度として事業者が新規分野に挑戦することを目的としていますので、すでにビジネスのノウハウが確立されているフランチャイズの経営を始めるための資金は対象外となります。

(2) 定期的な報告義務がある

事業計画の進捗状況を1年ごとに2年間、所定の様式に則って日本政策金融公庫に報告しなければなりません。
その際、決算書や確定申告書の提出も求められます。その間、認定支援機関との関与が必要となります。

(3) 認定支援機関への報酬の支払

支援を受けるための報酬を認定支援機関に支払わなければなりません。
報酬の金額については、認定支援機関によって異なりますので依頼をする際は金額や契約条件などを確かなものにしておいた方がいいでしょう。

(4) 繰上返済が不可能

中小企業経営力強化資金は繰上返済が認められていません。
事業が想定を超えて成功し、必要以上の資金がある場合においても繰上返済ができないため、借入金利を払っていかなければなりません。

中小企業経営力強化資金の手続き

融資の申込に通常必要となる書類にプラスして、所定の「事業計画書」の作成が必要となります。
融資の申込から実行(入金)までの流れは他の制度と大きな違いはありません。
事業計画書を作成するにあたっては、作成する前の段階から認定支援機関に相談することをおすすめします。
この制度は認定支援機関の支援を受けることが前提になっている制度です。
認定支援機関はこの制度について必要なノウハウを有している場合が多く、作成前の段階から相談しておいた方がスムーズに、かつより良い計画書が作成できるのではないでしょうか。
下記は認定支援機関と相談しながら作る事業計画書のサンプルです。

事業計画書サンプル

この制度は専門家のサポートを受けつつ、有利な条件で事業資金を調達することが可能です。
これから創業を予定している方や新規事業の開拓を考えている事業者にはぜひ積極的に活用して下さい。

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